ロボット技術の進歩に伴い,人手不足への対応としての様々な分野へのロボットの導入が進められている.ロボットの導入は,工場,物流分野だけでなく,商業ビル,ショッピングモール,レストランなど,多様な分野への進出が期待されている.
こうした分野では,ロボット単体での運用にとどまらず,複数台のロボットが稼働することが想定されるため,これらのロボットを適切に管理・運用する枠組みは不可欠である.また,特定のロボットに限らず,様々な種類のロボットや,製造者の異なるロボットの運用が必要となってくることは想像に難くない. こうしたとき,ロボット群を管理するシステムを円滑に構築していくためには,多様な条件のロボットに対しても共通で運用できるようなフレームワークが必要となる.
本仕様書では,このような運用システムと自律移動ロボット(本仕様書では移動機能とも呼ぶ)の間におけるインターフェースを規定したものとなっている.主として移動機能を扱うが,移動機能として利用するに当たって必要となる周辺情報(入力・出力される情報や想定する利用方法,地図など)についても適宜示すことで,本仕様書のスコープの把握を行いやすくしている.